日帰りバスツアーで楽しめる日光東照宮のおすすめスポット

栃木県にある日光東照宮は、徳川家康を神格化した東照大権現を祀っている神社です。歴史ある重要建造物・史跡として認知されていることから、1999年にはユネスコ世界遺産委員会で文化遺産として登録されました。建造物が美しいことから、毎年、地方から多くの方が日帰りバスツアーなどを利用して観光に訪れています。

そこで、ここからは日光東照宮に来た時に見ておきたいおすすめスポットを紹介します。

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豪勢な陽明門

日光東照宮には様々な見どころがありますが、絶対に見てほしいのが国宝にも指定されている陽明門です。門全体に鮮やかな色彩の彫刻、金色の飾り金具が施されていて、まるで芸術品のようだと観光客から人気を集めています。

4年半の年月をかけて平成の大修理をしたのですが、その際、およそ24万枚の金箔を使用したということです。遠く離れた場所からも煌びやかな雰囲気を感じることができ、一見の価値があるといえます。この陽明門には中国の偉人として知られる孔子や老子、釈迦などの彫刻もあるので、みんなで一緒に探してみると良いでしょう。

また、陽明門は12本の渦巻き模様が彫刻された白い柱で支えられているのが特徴といえます。実は、12本の中でも1本だけ逆向きの渦巻きになっている柱があるのですが、それは「魔除けの逆柱」と呼ばれているものです。

そもそも「建物は完成と同時に崩壊が始まる」と言われているために、故意に逆向きの柱を紛れさせて災いを避けているのだそうです。日光東照宮を訪れたら、逆向きの柱があるかチェックしてみると良いでしょう。

白色の華やかな唐門

陽明門をくぐった先にある「唐門」もおすすめの名所です。「唐門」は、胡粉という貝殻から作られた白い顔料で門全体が塗られているのが特徴です。さらに、金箔も贅沢に施されているのでとても華やかな印象の門だといえます。

実は、「唐門」は白と黒と赤、金と青の5色だけしか使われていません。というのも、建造物を建てる際に5色だけ使うと魔除けの効果があると信じられていたからです。唐門には、中国神話に登場する偉人をはじめ昇り龍・降り龍などのかっこいい彫刻も施されています。

そのため、友人と日光東照宮を訪れた時に一緒に探して盛り上がることができますよ。

東照宮宝物館

日光東照宮には、東照宮宝物館と呼ばれる美術館もあります。この東照宮宝物館には、東照宮の祭器具、徳川家康公の遺品をはじめ南蛮貿易による舶来品など様々な貴重品が収蔵されています。その他にも、江戸時代に家康に下された征夷大将軍への任命書など歴史的に価値の高いものを実際に目にすることが可能です。

歴史が大好きという方にはうってつけの名所といえるでしょう。

福徳庵

日光東照宮の表参道をまっすぐに進んだ所に、福徳庵という人気の和菓子屋さんがあります。こちらのお店では、東照宮に献上されている福徳大福という和菓子が大人気です。福徳大福は保存料や防腐剤などが一切使われていないので、子供から年配の方まで安心して味わうことができますよ。

塩こしあんをはじめ抹茶、桃、よもぎなど色々な味があるので、家族や友人へのお土産に購入すると喜ばれるでしょう。

西洋料理・明治の館

西洋料理・明治の館は、日光東照宮内で大人気のレストランです。レストランの建物は、もともとは蓄音機を日本に紹介したアメリカの貿易商が明治末期に別荘として建てたものです。「乱れ石積み」という技術で建物の壁面を日光石で積み上げているのが特徴で、外観はオシャレな造りになっています。

そのため、建物自体が2006年に国登録有形文化財に登録されました。店内には明治時代の蓄音機やレコードのコレクションが収蔵されていて、音楽マニアの間でも話題のスポットになっています。西洋料理・明治の館では、オムライスやハヤシライスなどの美味しい西洋料理を堪能することができますよ。

さらに、珍しい湯葉のサラダ、日光名物のまいたけのバター炒めなどのサイドメニューも充実しています。この明治の館のメニューの中でもダントツで人気なのが、オムライスです。ケチャップの濃厚な味わいを楽しめるチキンライスの上に、ふんわりとした卵、デミグラスソースがたっぷりとのっています。

熟練のシェフが作ったオムライスはとても美味しいので、日光東照宮を訪れた際は食べてみて損はないでしょう。

三猿は人気の名所

日光東照宮の境内には、可愛らしい動物の彫刻が施されている場所がたくさんあります。その中でも一番観光客の間で人気なのが、「見ざる・言わざる・聞かざる」で有名な三猿といえるでしょう。この三猿は、日光東照宮の表門をくぐって左側にある馬小屋の建物で見ることができますよ。

そもそも昔の中国には、サルは馬の病気を治すことができるという言い伝えがあったそうです。この言い伝えから、馬が元気に過ごせますようにという祈りを込めて馬小屋に猿の彫刻が施されています。また、馬小屋には全部で8枚の猿の彫刻があり、人間の一生を風刺しているようです。

その他にも、三猿の向かい側にある上神庫の側面には2頭の象の彫刻が施されていますよ。「想像の象」と呼ばれているもので、江戸の天才絵師として知られる狩野探幽が描きました。ただ狩野探幽が活躍していた江戸時代には、日本に全く象が生息していませんでした。

狩野探幽自身も一度も象を見たことがなく、人づてに象の外見を聞いて想像だけで描いたそうです。このような逸話があることから「想像の象」と呼ばれています。一度も象を見たことがないとは思えないほどに見事に描いているので、一度見てみると良いでしょう。

可愛らしい猫の彫刻

徳川家康の墓に繋がっている階段の入り口の門には、可愛らしい猫の彫刻があります。門の白い看板の上にある緑の枠の中に、一匹の猫の彫刻が施されています。「眠り猫」という名称の彫刻で、左甚五郎という明治時代に名人と言われていた彫刻家の作品です。

猫の彫刻がある理由は、神聖な徳川家康のお墓を守るという意味が込められているからです。猫を入り口に描くことで、ネズミ一匹も通さないという意味を表しています。「眠り猫」が優れている点は、門の正面から猫を見ると眠っているように見えることです。

しかし、門の左の方から斜めに猫を見ると、腰を浮かせてこちらに身構えているように見えます。猫を見る方向によって違う表情を楽しめるので、バスツアーで訪れたら試してみると良いでしょう。